キッチンは、火や刃物、熱いものなど、子どもにとって危険な要素が多い場所であるため、子育て世帯にとって徹底した安全対策が不可欠です。
一方で、キッチンは食育や親子でのコミュニケーションの場としても非常に重要であります。
安全を確保しつつ、子どもが主体的に関われる環境を整えることが、親子の暮らしを豊かにする鍵となります。
そこで今回は、キッチンでの子どものケガを未然に防ぐ対策と、お手伝いを促すレイアウト術をご紹介します。
ケガを未然に防ぐ!キッチンの「危険箇所」と「物理的対策」
子どもをキッチンでのケガから未然に防ぐためには、家庭内の「危険箇所」を特定し、「物理的な対策」を講じることが最も重要であります。
火・刃物対策
最も危険な「火・刃物対策」は徹底しましょう。包丁やハサミは子どもの手の届かない引き出しにチャイルドロックをかけるのが基本です。また、火傷のリスクが低いコンロはIHを選び、ガードを設置すると、より安全性が高まります。
水回り・洗剤
「水回り・洗剤」についても対策が必要です。誤飲を防ぐため、洗剤や漂白剤は戸棚の上部にしまうようにしましょう。また、転倒防止のため、床は滑りにくい素材を選ぶ(クッションフロアなど)ことが有効であります。
カウンターや家具の角
子どもの目線に近い「角」による衝突を防ぐため、カウンターや家具の角にコーナーガードを設置するという簡単な対策も有効です。
子どもの「お手伝い」を促す!使いやすさを追求したレイアウト術
安全が確保された上で、子どもが意欲的にお手伝いができるように、使いやすさを追求したレイアウト術で「お手伝い」を促す環境を整えましょう。
子ども専用の場所
まず、「子ども専用の場所」を設けることが大切であります。専用の踏み台(しっかり固定できるもの)や手洗い場を設け、自分のことは自分でできるようにすることで、自立心を育みます。
手の届く収納
次に、「手の届く収納」を工夫しましょう。割れる心配のないプラスチック製の食器やお菓子など、安全なものは手が届く低い位置に収納し、自分で取り出せるようにすると、お手伝いへの参加が促されます。
安全な調理器具
そして、「安全な調理器具」を積極的に活用しましょう。子ども用の包丁や安全な皮むき器などを活用し、簡単な作業から体験させることで、料理への興味を持たせることができます。
親子のストレスを軽減!「コミュニケーション」と「生活動線」の設計
キッチンでの親子のストレスを軽減するためには、「コミュニケーション」と「生活動線」を考慮に入れた設計アイデアが有効です。
対面式キッチン
「対面式キッチン」は、親子のコミュニケーションを促進する上で非常に有効なレイアウトです。調理中でも子どもの様子が見えやすく、会話ができる開放的なレイアウトを推奨いたします。孤立感を解消し、安心感につながります。
生活動線
「生活動線」の設計も重要であります。ダイニングやリビングからキッチンへの動線をスムーズにし、配膳・片付けを子どもと一緒に行いやすい配置にすることで、家事の効率を上げることができます。
ルール作り
最後に、「ルール作り」を徹底しましょう。「火を使っているときは近づかない」など、キッチン内でのルールを親子で明確に共有することが、安全と秩序を保つ上で最も重要であります。
まとめ
キッチンの安全対策として、包丁やハサミはチャイルドロックで施錠し、コンロにはガードを設置し、洗剤や漂白剤は戸棚の上部にしまい、床は滑りにくい素材を選ぶべきです。
子どものお手伝いを促すためには、専用の踏み台や手洗い場を設け、プラスチック製の食器など安全なものは低い位置に収納し、子ども用の包丁など安全な調理器具を活用すべきです。
親子のストレスを軽減するには、調理中でも会話ができる対面式キッチンを推奨し、ダイニングからキッチンへの動線をスムーズにして配膳・片付けをしやすい配置にし、「火を使っているときは近づかない」などのルールを親子で明確に共有することが大切です。



